- comme l'ambre -

2015年12月1日開設

100年の恋も冷める時 ―『スーサイド・スクワッド』を見て―

今回は、ヴィラン達が大活躍する新作映画スーサイド・スクワッド*1について。

早速見てきたから、感想を書いてみよう。

 

 

私が『スーサイド・スクワッド』の公開を知ったのは、多分、今年の春頃だったかな?

春以降、映画館で映画を見る度に、『スーサイド・スクワッド』の予告編をこれでもか!ってくらい見せられた気がする。

「公開は9月なのに、随分早くから予告を流すんだなあ。それだけ配給会社が力を入れている大作映画なのかなあ?」なーんて思っていた。

でも、何度、予告編の映像を見ても、なぜか私には全く響かなくって、、あまり興味をそそられない映画だな、って印象だった。

 

それでも予告編を見ていて、二つばかり気になる点はあった。

それは、ヴィオラ・デイヴィスが出演していること。

それから、Panic! At The Discoが楽曲で参加していること。

ヴィオラ・デイヴィスPanic! At The Discoは、以前から好きだったから、この2組が『スーサイド・スクワッド』に関わっている点には、少し興味を惹かれた。

しかし、たったそれだけでは、予告編映像に対する私の第一印象を覆すような材料にはならず、「映画館で是非見たい」と思うには至らなかった。

Panic! At The Discoの歌は、今回もいいと思うけどね、是非聴いてみて!)


Panic! At The Disco - Bohemian Rhapsody (from Suicide Squad: The Album) (Audio)

 

それなのに結局私は、こうして見に行った、、それはなぜなのか。

その訳は、、、ベン・アフレックが出演していることが分かったから。

「なんだって?またスクリーンで、ベン・アフレックバットマンが見られる!?それじゃあ、見に行かない手はないな」と。

そう、、私はバットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生*2を見て以来、すっかりベン・アフレックバットマンブルース・ウェインのファンなのである、、。

まあ、、ベン・アフレックが元々好きな俳優の一人だった、ってこともあるが、、そのことを抜きにしても、ベン・アフレックバットマンは本当に最高だ、と私は思っている。

 

という訳で、私が『スーサイド・スクワッド』を見に行くことに決めたのは、ベン・アフレックバットマンブルース・ウェインを再びスクリーンで見るためだった。これが、第一目的だ。

ベン・アフレック演じるバットマンは、今回も期待通りの堂々たる姿でまたスクリーンに登場してくれた。

バットマンの登場は、先ずはゴッサムシティの路地でデッドショットフロイド・ロートン*3と相対する場面だった。ゆっくりと地上に降り立ったバットマン、カッコ良かった、、。(その後、デッドショットの「夢」にも、バットマンは再度登場する。)

そして、バットマンハーレイ・クインハーリーン・クインゼル*4とのキスシーンには、少しドキドキさせられた。

エンドロールに入る直前では、とうとうブルース・ウェインの姿でスクリーンに登場した。それは、スーサイド・スクワッド指揮官のアマンダ・ウォーラー*5ブルース・ウェインがレストランでテーブルを囲んでいるシーンだ。相変わらず、目元が涼しいブルース・ウェインだったが、以前より心なしか表情が明るく見えた気もした、自分が果たすべき役割と未来をしっかり見据えているからだろうか?、、全くの気のせいかもしれないけど。彼が今後どんな「仲間」を募るのか期待大だ、アマンダのファイルは役立つのだろうか。

ベン・アフレックは、非常に短いワンポイントでの登場だったが、バットマンの姿もブルース・ウェインの姿も見られて、私は満足だ。

バットマンを見るという第一目的は十分達成できたので、もう、後のストーリーは、私にとってはもはや「おまけ」みたいなものなのだが、、(おまけは、少し言い過ぎかな?)。

スーサイド・スクワッド』全体についての感想も書くことにしよう。

 

単刀直入に言うと、、予告編を見た時に感じた第一印象の通りの映画だった、、。

つまり、今の時点では、私にはあまり馴染まない作品だった。

とは言え、意外と、前半部分は、作品の世界に入り込んで、楽しんで見ていた。

この『スーサイド・スクワッド』は、スーパーマン亡き後、また新たにヒューマンvsメタヒューマンとなるかもしれない未知なる世界大戦に備えて、政府高官アマンダ・ウォーラーが、目には目を歯には歯を…そして「悪には悪人を」の精神で、悪人による極秘の決死精鋭部隊、即ちスーサイド・スクワッドを政府管轄下に配置しようと目論むことからストーリーは始まる。

映画の前半部分は、そのスーサイド・スクワッドに選抜される候補メンバーが順に紹介されていくのだが、何しろ各ヴィランのキャラクターが際立っているから、なかなか面白かった。

そう、編成されるまでは、、、とても面白かったのだ。

しかし、最後に遅れてやってきたメンバーがスーサイド・スクワッドに合流したところで、私のこの映画への熱はすっかり冷めてしまった。

或る時点までは映画の世界に夢中になっていたのに、一気に現実に引き戻されてしまったのだ。まるで、100年の恋も一時で冷めちゃうように、、、(とは言え、もっとも私の『スーサイド・スクワッド』への第一印象は良くなかった訳だが)。

そのメンバーとは、カタナタツ・ヤマシロ*6という女剣士で、日本刀を操る日本女性だ、つまり唯一の日本語を話すキャラクターだ。

彼女がどういう人物なのかを説明するシーンで、敵らしき男が信じられない程の片言過ぎる日本語で「勘弁してくれ」と命乞いをする場面が流れたのだが、、。

はっきり言って、、、勘弁してほしいのはコチラだ、、変な日本語の所為で映画の夢が覚めちゃったじゃないか、、と。

なんていうか、、その時、思わず、あの作品のことを思い出した、、。

ティファニーで朝食を*7で、あの可愛らしいミュージカル子役スターだったミッキー・ルーニーが、可愛らしさの面影もない姿で、変な日本人を演じているのを見た時のこと。

あるいは、海外ドラマ『ゴシップ・ガール』で、オシャレな面々が集まるパーティーシーンに全く粋じゃない中途半端な恰好をした寿司屋が登場したのを見た時のこと。

、、ホント、そんな感じだった。

片言の「勘弁してくれ」は映画の夢を覚ますのに充分過ぎる役割をした。つまり、夢が覚めたのは、飽くまでカタナの敵の男の所為であって、決してカタナの所為ではなかった、、実際、私は同じ日本語を話す者としてカタナには頑張って欲しくて、心の中で援護しながら見ていた。しかし、あの片言の効果は絶大で、次第にカタナ自身の台詞の調子や彼女の纏った衣装デザインまでも受け入れることが出来なくなってしまっていた、、。

これは、母語が日本語だからこそ感じてしまった違和感だろう、、非常に残念だった。

私もさっさと頭を切り替えれば良かったのだが、最後まで引き摺られてしまった。

 

覚めてしまった状態でも尚、映画を見続けるっていうのはなかなか恐ろしいもので、、。

前半では、謎めいて見えていた魔女エンチャントレスジューン・ムーン*8も、後半では映画の魔法もすっかり解けて、彼女の魔術的な動きさえも滑稽な踊りにしか見えなくなってしまった。

最後に、スーサイド・スクワッドが団結して立ち向かうことになる最強の敵も、もはや安っぽく見えてしまった。

 

更に、ストーリー全体についても、盛り上がるべきところで盛り上がらず、キャラクター頼りで安易に展開したという印象だ。

例えば、最強の敵に立ち向かう直前にスーサイド・スクワッドがバーに集まるシーンは、本来ならば、いくらバラバラの悪人達の寄せ集めとは言え、もう少し団結力を高めるような場面になる筈だったのではないだろうか?にも拘わらず、なんだか取って付けた様なシーンだった。エル・ディアブロチャト・サンタナ*9が語り始める自らの悲しいストーリー、もっとドラマティックに魅せれたんじゃないか、、なんか惜しい、エル・ディアブロのキャラクター設定は面白いのに。

しかし、これはエル・ディアブロに限ったことじゃなくて、他のキャラクターにも言えることかもしれない。つまり、俳優一人一人はヴィランキャラクターを最大限に際立たせ演じているのに、兎に角、ストーリーが惜しい。

ストーリーが、キャラクターを上手く生かしきれてなくて、勿体なくて仕方ない気がした。本当に、あと一歩なのに、痒いところに手が届かない「惜しい」作品だ。

でも、ジョーカー*10ハーレイ・クインが登場するシーン等はただ単に2人が揃うだけで派手で華やかで、単純に素直に、映像を楽しめると思う。

 

ちょっと辛口過ぎた?、、、ごめんなさい、、でも実際に見に行かなきゃ、面白いとも詰まらないとも言えないから、私は見に行って良かったな。

それに、一番の目的のバットマンを見れたしね!

 

ところで、これは、自分だけの『スーサイド・スクワッド』オリジナルアイコンを作ることが出来るサイト。楽しいのでオススメ、まだ作ってない人は是非。

"Create Your Own!!"

*1:原題は、Suicide Squad

*2:原題は、Batman v Superman : Dawn of Justice

*3:演じるのは、ウィル・スミス

*4:演じるのは、マーゴット・ロビー

*5:演じるのは、ヴィオラ・デイヴィス

*6:演じるのは、福原かれんさん

*7:1961年、原題はBreakfast at Tiffany's

*8:演じるのは、カーラ・デルヴィーニュ

*9:演じるのは、ジェイ・ヘルナンデス

*10:演じるのは、ジャレッド・レト