追い付いちゃう女? ―『セトウツミ』を見て―

今回は、池松壮亮さん、菅田将暉さん、W主演映画、『セトウツミ』について。

 

私は『セトウツミ』という漫画のことは全く知らなかったけど、映画館で偶々『セトウツミ』の予告を見た瞬間にもう、「この映画は絶対見るぞ」と心に決めてしまった、そのくらい興味を惹かれる予告だった。

 

けれど、あまりに面白い予告だと、本編を見て、「なーんだ、予告部分が面白さのピークだったのか…」、なんて具合に、期待を裏切られるケースも少なくない。

しかし、『セトウツミ』は全くそんなことはなかった。

全編ずーっと面白い映画。

 

ストーリーは、高校生の瀬戸小吉*1内海想*2が、毎日々々、放課後に、なんとなく2人して、河原の階段に座って、他愛もないことをあれこれ喋って、一緒に時間を過ごしてる、っていう…ホントそれだけの話。

別に何時に待ち合わせて、って訳でもなく、なんとなく集まって、なんとなく話し始めて…。

だから、河原の場面がとっても多いし、2人きりのシーンばかり。

でも見ていて、全然退屈じゃない。

本編は75分と短めなんだけど、もっとずっと、2人の会話を見ていたいくらいだった。

多分、そう思わせてしまう、池松くん&菅田くんの「引き込む力」みたいなものが凄いんだろう。

主演の2人はとっても良かったので、もうホント言うことなし( ◠‿◠ ) 

 

最初から最後まで、とっても面白い映画だから、好きなシーンを挙げて行ったら、きりがない。

それでも敢えて挙げれば、例えば、「神妙な顔」のシーンとか「アフリカオオコノハズク」のシーンとか。

面白かったなー。

フクロウ好きの私としては、「セトウツミ」がコノハズクの形態模写をする場面は可笑しくて堪らなかった!スクリーンを見ながら、「そうそう、細~くなるよね」って頷きながら笑ってしまった!

 

だけど、私の一番好きだったシーンは、また別の場面。

それは、樫村さん内海のシーン。

 

「樫村さん」っていうのは、中条あやみさん演じる、樫村一期のこと。

一期は、瀬戸にとって憧れの女の子。でも一方の一期は、内海のことがとても気になってる。

瀬戸➡一期➡内海、残念ながら、恋の一方通行状態。

 

そんな樫村一期が、早歩きでズンズンズンズン先を行く内海を、後から追いかけるように付いて行く場面があった。

内海の早歩き具合と言ったら、同級生の男子をなんなく振り切っちゃうくらいの早歩きなんだけど。

その早歩きの内海に、果敢にも一期は挑んでしまう。

一期が後ろから声をかけても、速度も緩めずさっさと歩いていってしまう内海。

なんとか追い付こうと頑張る一期。

その一期の姿が、真っ直ぐで直向きで一生懸命で、私には凄く可愛く見えた。

必死の形相じゃなくて、ちょっとクールさも保ちつつ頑張ってる一期。

早歩きの所為で、時々、足が空回りして、ちょこんと跳ねちゃう一期。

全てひっくるめて、とても可愛らしい。

「なんでこんなに可愛らしい歩き方が出来るのかなー」、とちょっと感心さえしてしまった。

あの歩き方は演出の賜物なのか、中条あやみさんが自然と出来ちゃったのか、気になってしまったくらいだ。

 

スクリーンの中で内海を追いかける一期の姿を見ていたら、ふと、私も高校生だった頃に、あのくらいの可愛げが欲しかった、なんてことを思ったりもした。

多分私の場合だったら…、意外と〈早歩きで追い付けちゃう〉系の女子だったような気がして、あの直向きな可愛らしさは出せないな…、と。

 

ほんと、中条あやみさんの早歩きシーンは、すっごくすごく可愛らしい演技だった、もう絶賛しちゃう。

可愛らしい早歩きで賞あげたいくらい。)

 

そして、映画を見た後は、まんまと(?)、本屋さんに立ち寄り、『セトウツミ』最新刊の6巻を購入。

漫画本には、表紙と同じポーズをとる池松くんと菅田くんの姿の写真が載ったが付いていた。  

セトウツミ 6 (少年チャンピオン・コミックス)

漫画一冊、一気にサッと読めてしまった。

読んでいると、ついつい池松くんと菅田くんの顔や声が、頭に浮かんできてしまう。

 

面白い映画を実写化したって、必ずしも面白くなるとは限らない。

けれど、この『セトウツミ』の実写化は大成功だと思った。

 


池松壮亮&菅田将暉!映画『セトウツミ』予告編

*1:演じるのは、菅田将暉さん

*2:演じるのは、池松壮亮さん