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- comme l'ambre -

2015年12月1日開設

その人柄に触れて ―『手をつないでかえろうよ ~シャングリラの向こうで~』を見て―

P🐖…peanut

昨年2015年5月28日、54歳という若さでお亡くなりになった、俳優の今井雅之さん企画・脚本作品の映画『手をつないでかえろうよ ~シャングリラの向こうで~』を見てきました。

 

私は中居くんの大ファンなので、中居くんが今井さんの映画に友情出演すると知ってから、映画が封切られる日を本当に心待ちにしていました。

 

私にとって、今井さんと言えば…。

今でもやはり、中居くんが初主演した連ドラ味いちもんめでの「『登美幸』の横山さん」のイメージ。

味いちもんめ』というドラマは、料理人の世界を描いた話ですが、信じられないくらい、血の気の多い作品でした。

板前達が、例えそこが調理場であってもお構いなしと言った感じで、殴り合ったり、投げ飛ばし合ったり…と。毎度々々、とても演技とは思えない程のガチ過ぎる激しい喧嘩シーンも見所の一つであるドラマでした。

当時の中居くんは今よりも随分と痩せていたので、喧嘩相手の俳優さん達も余程投げ飛ばし甲斐があるのか…、中居くん演じる伊橋悟は喧嘩のシーンの度に、思いっ切りすっ飛ばされたり振り回されたりしていました。それでも懲りずに立ち向かっていく伊橋の様子を、私はついつい中居くん自身に重ね合わせてしまって本気で心配しながらも、とても楽しく見ていたことが懐かしく思い出されます。

そんな風に、キャスト達が文字通り体当たりし合っていたドラマですから、面白いエピソードも数知れず。

1996年味いちもんめⅡ京都編』から参加した今井さんも、撮影期間中に起きた様々なエピソードをバラエティー番組などで沢山披露して下さいました。

今まで2人からドラマ共演中の色んなエピソードを何度聞いたか分かりません。どの話も何回聞いても、毎回同じように楽しくて楽しくて仕方がありませんでした。

(一番有名なエピソードは、犬猿の仲だった中居くんと今井さんが仲良くなった話かな?)

ここ数年は、2011年に『味いちもんめ』が復活したことを切っ掛けに、バラエティー番組で中居くんと今井さんが共演する機会も再び増え、2人から『味いちもんめ』に纏わる話を聞ける機会も同時に多くなっていて、そのことをとても嬉しく思っていました。

それなのに、昨年、今井さんが突然旅立たれてしまって、ただただ本当に悲しかったです。まだまだこれから先も『味いちもんめ』やバラエティーでの共演が見られると思っていたのに、とても残念です。

 

2013年7月の『ナカイの窓』で、(ドッキリだったけれど、)今井さんと中居くんが向かい合って至近距離で喧嘩を始めた時、まるで懐かしの『味いち』名物喧嘩シーンの再現を見れたようで、すごくドキドキして、ワクワクしたなあ…。今井さん、ありがとう。

 

でも結局、私が知っているのは『味いちもんめ』やバラエティー番組での今井さんだけ。作り手としての今井さんのことは全く知りませんでした。

だから今回、今井さんが作る映画が一体どんなものなのか、興味津々でした。

しかも、中居くんが友情出演する!と聞いたら、尚更、「これは絶対に見逃せないぞ!」と。

そんな訳で、『手をつないでかえろうよ ~シャングリラの向こうで~』を見に行った日、「早く見たーい!」と気合が入り過ぎちゃったみたいで、上映時間よりもかなり早い時間から映画館に到着してスタンバってしまいました。

(映画館に早く来たからって、上映開始時間は変わらないのになあ…!)

 

R🐖…ramen

主演は川平慈英さん

川平さんが演じるのは、知的障害のある尊真人という人物。

物語は、現在の真人の伊勢神宮への旅と、過去の真人のそれまで歩んできた人生が交錯しながら、進んで行きます。

 

組幹部・尊義男*1の息子に生まれた真人の夢は、トラックの運転手になることだった。父も息子の夢を応援していたが、ある時、父が行方を晦ませたことを切っ掛けに、真人は父の姿を追うように組員としての道を歩み始め、真人は事件に巻き込まれてしまうことになる…。

そして年月が過ぎて…。

現在50歳になった真人は組員となり、真面目に働いていた。が、ある日突然、仕事も辞め、一人、伊勢神宮へと車を走らせる。

それは、亡き妻・咲楽*2と交わした約束を果たすための一人旅だった。

しかし一人きりの筈の旅が突如、二人旅になってしまう。真人の運転する車に、武内麗子*3と名乗る女性が乗り込んで来たからだった。

真人は、伊勢神宮までの道中で起こる様々な出来事や、麗子との会話を通じて、これまでの人生を振り返って行く。

この麗子との不思議な出会いが、咲楽が生前、真人に言い残した言葉の謎を解き明かす鍵となり、真人は未来に向かって歩き始めていく。 

 

…と、こんな感じのお話。

 

N🐖…natto

とても温かくて、そして切ない映画でした。

出会いと別れがテーマの映画なのかな?と思いました。

泣けちゃう映画です。

 

真人と咲楽のシーンとか、真人と大親友の修二*4とのシーンとか…。

真人と義男の親子のシーンとか…。

一つ一つのシーンが一々心に響いて…、本っ当にいいシーンが沢山々々あって、書ききれないくらい!

 

真人が、中学からの同級生で、猿田組では兄弟分の緒方弁慶*5砂川哲*6の手をとるシーンなんかも、物凄く心に焼き付いてる…心が揺れ動いて戸惑っているような哲の表情が忘れられないなあ…。

 

そんな心に響き過ぎちゃうシーンが沢山ある中でも、私が、特に好きだったのは、修二の父である平岡修一郎*7が登場するシーンの数々。

自動車教習所の教官をしている修一郎は、真人にいつも優しく声をかけてくれて、見守っていてくれて、そして、導いてくれる人。しかも自分の時間を割いてまで、個人的に、真人に運転を教えてくれる人。こんな人がいたらいいな、って思ってしまうような懐の大きい人です。

そして、修一郎が登場するシーンの中で一番印象に残ったのは、じっと涙を堪えている修一郎を真人が慰めるというシーン。

修一郎が真人の背中をポンポンと叩いて慰めてくれたように、今度は真人が「ポンポン」と修一郎を慰め返します。真人は特に言葉をかけたりはせず「ポンポン」ってするだけ。でもその仕草の中に色んな気持ちが籠められているように見えて、心が通い合ってるようで…なんともいいシーンでした。真人からの「ポンポン」を受け取った修一郎の表情に、泣けてしまいました。

 

このように、全体的に温かく切ない雰囲気の流れる本作の中で、空気がガラッと変わるシーンがありました。

それは、中居くん演じる蘇我皇慈が登場するシーンです。

蘇我皇慈は、真人や真人の周囲の人間の人生を一変させてしまうことになる人物で…、蘇我のシーンは、温度が変わる気さえしました↘↘

中居くんは、バラエティー番組などでも、その場の空気をコントロールすることがとても上手い人だと私はいつも思っているのですが。そのコントロール力は、この映画の中でも遺憾無く発揮されているようでした。

蘇我は、声を発しなくても、そのゆったりとした物腰や目の動きで、静かに場をコントロールしています。わざわざ威圧感を出さなくても、そこにいるだけで只者ではないことが一目で分かるような存在感のある人物。

漸く蘇我が口を開くと、その声は、とても抑制されたトーンでありながら、人をゾッとさせる恐ろしさも含んでいる声色で…。

「これは、今まで聞いたことのない中居くんの声だ!すごい!」と感動してしまいました。

それ程までに落ち着き払った蘇我が、感情を爆発させるシーンも見事でした。静から動への振り幅がとても素晴らしいです。

べた褒め過ぎる?でも、本当に、凄くいいんです!

中居くんが演じる蘇我皇慈は、その漂う空気感からしてもう凄味が合って、とっても良かったと思います。

本当の本当に!

(私のように中居くんが切っ掛けでこの作品を見に行く人は、映画の冒頭のワンシーンから絶対に見逃さないで欲しいな!)

 

D🐖…donguri

『手をつないでかえろうよ ~シャングリラの向こうで~』は、少し男臭い世界観に、優しさと脆さが相まっていて…、そして沢山の愛情がいっぱい詰まってる映画で、「今井さんって、こんな方だったのかな…」と、映画を通じて、その人柄に少しだけ触れられたような気がして、本当に見に行って良かったなあと思いました。

今井さんからの思いと、今井さんへの思いが溢れている作品のように感じられました。

 

これは、2016年5月21日に放送された『中居正広のSome girl' SMAP』で中居くんが話してくれたことなのですが。 

実際、この映画に関わった人は、出演者は勿論、スタッフの方も皆、今井さんと直接の繋がりのある方ばかりだったようです。 

カメラさんと照明さん、音声さん以外は、タイムキーパーさんもADさんも警備さんも、日頃は役者さんをやっている人達が今回初めてスタッフをしていたんだそうです。だからスタッフの数も全然足りない中で撮影された、手作り感溢れる映画で、中居くんも「凄く勉強になった」と話していました。

そして、プロデューサーには、中居くんと所縁のある、俳優の野村祐人さん

中居くんと野村祐人さん、久しぶりの再会だったのに、すぐに昔に戻ったようになったんだとか。

(そういえば、祐人さん、劇中にチラッと出てた感じがしました。ほんの少しだったけど、多分あれは祐人さんの筈…) 

 

そんなスタッフも少ない中で撮影しただなんてことを、見る側に全く感じさせない映画です。

見た後に感じることは、なんとも心地よい感動で気持ちが満たされて、ただストレートに、「素敵な映画だったなあ」ってことだけ。

 

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誰かと出会えば、必ずいつか別れは来るものだから。

その別れが辛過ぎて「神様ひどい」って、時には詰りたくなったりするかもしれないけれど…、別れが怖いからって出会うことを恐れちゃいけないのかも…なんて、しみじみと考えてしまいました。

ある日突然、真人が麗子と出会ったようにね?

そうは言っても…、やっぱり別れは辛い…かなぁ?

麗子の台詞にもあったけど、いた人が消えちゃうなんてね?

 

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…🐖🐖🐖🐖豚さん、桃源郷はどこにあるの?

*1:演じるのは、板尾創路さん。

*2:演じるのは、七海さん。

*3:演じるのは、すみれさん。

*4:演じるのは、堀之内真平さん。

*5:演じるのは、重松隆志さん。

*6:演じるのは、松本勝さん。

*7:演じるのは、岡安泰樹さん。