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- comme l'ambre -

2015年12月1日開設

夜も昼も ―『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』を見て―

映画 コール・ポーター バットマン

バットマンも全然知らないけれど。

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生*1を3D上映で見てきました。

実は…私は、バットマンのこともスーパーマンのことも殆ど知らなくて、ちゃんと見るのは今回が初めて!

一体どのくらい知らないかと言うと…こんな感じ。

…ね?全っ然、知らなさ過ぎでしょ…?しかも、いつのどれ?それ?みたいな。

こんなスカスカの予備知識しか持ち合わせていない状態で、この『バットマンVSスーパーマン ジャスティスの誕生』を見に行った猛者ですっ!

でもでも!でも!そんな私でも、バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生、とても楽しめました!

…っていうか、もう、ね、大興奮でした!何、この世界観!すっごい面白い!ベン・アフレックかっこいいい!!、って感じでした。

 

バットマンとスーパーマンの世界観を見るのが初めてなので、ちょっと的外れで、解釈が違うかもしれないけど、とても面白いと思ったから、感想を書いてみたいと思います。

  

1.多分、こんなあらすじ

 ― この『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』という映画は、ざっくり言うと、対立する二大ヒーローが和解するまでを描いた話だと私は理解しました。

ストーリーの最初から、バットマン*2とスーパーマン*3、二大ヒーローが対立していました。お互いがお互いのやり方に納得がいっていない、そんな雰囲気です。

でも実は、この対立、裏で糸を引いている悪い輩がいるんです。最後の最後には、その事実に二大ヒーローが気付き、力を合わせ、本当の敵と戦います。

 ― その「悪い輩」とは、レックスコープ社を率いるレックス・ルーサー*4なる企業家。かなりの曲者で、対立の煽り方も巧妙です。

レックス・ルーサーは、「悪魔は地下からではなく空からやって来る」と形容する程、スーパーマンを始めとする空飛ぶ<メタ・ヒューマン>を忌み嫌っているようです。レックス・ルーサーによれば、人間そっくりな姿形をした<メタ・ヒューマン>が普段は人間に紛れて普通に地球に暮らしているような状況は、地球防衛・惑星防衛という観点において、とても危険な状況だと考えていたからです。そのため、彼は地球に潜む<メタ・ヒューマン>を調べ上げデータベース化までしていました。

それにきっとレックス・ルーサーには、あわよくば自分が世界を支配してやろうという野望があるのでしょう。彼は、人々にと崇め奉られているスーパーマンを消すため、更には<メタ・ヒューマン>が地球に潜む状況を無くすため、巧妙に二大ヒーローを対立させ戦わせます。そして遂には、対立させるだけでは飽き足らなくなったレックス・ルーサーは、スーパーマンと同じ「クリプトン星人」を使って異種交配させるという禁忌的手法で、恐ろしい破壊的怪物を生み出し、その怪物を世界に放ってしまいます。

   

2."Cole Porter"

バットマンとスーパーマンは、ヒーローはヒーローでも、全く違ったタイプの正反対のヒーロー。簡単に言ってしまえば、光と影みたい。

そんな真逆の二大ヒーロー、バットマンブルース・ウェインとスーパーマンクラーク・ケントが「感動的対面」を果たす、パーティーのシーンで、コール・ポーター*5の名曲Night and Dayが流れていました。

バットマンが闇なら、スーパーマンは光。

まさに二人の関係は「夜」「昼」みたい。

そう連想して考えると、二人が対面するシーンでNight and Dayがかかったのは、二人の関係性を表しているようで、ドラマティックな選曲に感じられました。

そして、もうワンシーン、コール・ポーターの名曲が流れたシーンがありました。

クラーク・ケントの同僚であり、恋人でもあるロイス・レイン*6。彼女が、ナイロミでスーパーマンを罠に嵌めた銃弾の製造元がレックスコープ社だった事実を突き止めた後、一人歩いていると、ナイロミで見かけた人物がロイスを待ち伏せています。このシーンで、Ev'ry Time We Say Goodbyeが流れていました。

Goodbye~♪というフレーズの直後、ロイス・レインは、レックス・ルーサーの手下のロシア人アナトリ・クナイゼフ*7に連れ去られて仕舞います。曲がまるでロイス・レインの運命を予告するように使われていて、これもまた絶妙な選曲に感じられました。

更に、そのアナトリ・クナイゼフがクラーク・ケントの母マーサ*8を拘束するシーンでは、アナトリ・クナイゼフ自身がEv'ry Time We Say Goodbyeの歌詞を引用していました。 

コール・ポーターの2つの名曲の使われ方がシーンにぴったり合っていて、どちらのシーンも強く印象に残りました。

 

3."There's no place like a home." 

スーパーマンであるクラーク・ケントが、カンザスの田舎出身であることを面白く分かり易く伝えてくれた台詞がありました。

それは、クラーク・ケントが勤める新聞社デイリー・プラネット社の上司ペリー・ホワイト*9の台詞で、オズの魔法使いに由来すると思われるものです。

映画オズの魔法使*10で、竜巻に巻き込まれてエメラルド・シティにやって来てしまったドロシー*11が、自宅のあるカンザスシティに帰る時に、「家ほどいい所はない」と唱えながら、ルビーの靴の踵を3回コツコツコツと鳴らす、有名なシーンがあります。

その有名なシーンに因んで、ペリー・ホワイトは、「ケントは踵を3回鳴らしてカンザスに帰ったか」と言っていました。

劇中ではこれ以外にも『オズの魔法使い』ネタがありました。確かレックス・ルーサーも、エメラルド・シティに少し言及していました。

 

3."You're Wonder Woman !!"

スーパーマン以外にも、実はもう一人、<メタ・ヒューマン>の「ヒーロー」がいました。

それは、レックス・ルーサー主催のパーティーで、ブルース・ウェインが出会った謎の美女ダイアナ・プリンス*12です。

ダイアナ・プリンスが一体何者なのか?…物語の終盤に至るまで、私には、さっぱり見当も付かなかったのですが、クライマックスの戦闘シーンで、ヒーローコスチュームを纏ったダイアナ・プリンスが颯爽と現れた時、漸くピンと来ました。

「あれ?もしかして?サマーのワンダーウーマン??」って頭にパッと浮かんだんです。

サマーとは、海外ドラマ『The O.C.*13の登場人物サマー・ロバーツ*14のことなんですが。

そのサマーが、コミック好きセス・コーエン*15を振り向かせようとワンダーウーマン」の扮装をした自分をクリスマスプレゼントにする、というエピソード*16があります。

そのエピソードを急に思い出して、「この格好は、もしかしてワンダーウーマン?」って気が付いたんです。

そしてその通り、やっぱりダイアナ・プリンスはワンダーウーマンでした。

ワンダーウーマンの登場は、かなりカッコ良かったです。本当なら、もっともっと早く登場して欲しかったくらい!

ワンダーウーマンが盾を構えた時に流れるバックグラウンドミュージックも、すごく良かったです。繰り返し繰り返し流れた印象的なサウンド*17が、記憶に残りました。ワンダーウーマンのシーンを思い出すと、ついつい口遊みたくなります。

 

4."Ding-Dong!Ding-Dong!"

映画を見終えた後、企業家・レックス・ルーサーの名も、海外ドラマ『The O.C.』の中で聞いた覚えがあるような気がしてきて、『The O.C.』 のエピソードを急いで確認してみることにしました。

すると、やはり、コミック好きのセス・コーエンがレックス・ルーサーの名前を出しているシーンがありました。 

「殴りたくなる気持ちはわかるよ、彼はレックス・ルーサーだ。」

The O.C. 2nd Season 第10話『共犯者*18

と、セスの祖父ケイレブ・ニコール*19レックス・ルーサーに例えたシーンです。 

『The O.C.』を見ていたことが『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』を見る上で、こんなに役立つとは予想外でした。

こんな風にレックス・ルーサーという名前は、「悪の代名詞」として使える程に有名なヴィランキャラクターなんですね!

それにしてもPeach Teaが関係する一連のシーン!気持ち悪くて怖かったです。今後、桃のフレーバー・ティーを飲む度に、レックス・ルーサーのことを思い出してしまいそうな程!本当に悪くて恐ろしい奴!

でも、そんな悪くて恐ろしいレックス・ルーサーという人物には、何かと「言葉遊び」が好きな一面もあるようでした。

「言葉遊び」の中には、『不思議の国のアリス』に例えたものなんかもあって、レックス・ルーサーが色んな「言葉遊び」をしながら、早口で捲し立てる様子は、まるで『不思議の国のアリス』の「白うさぎ」のように、忙しなく駆け足でした。

兎に角、ジェシー・アイゼンバーグの怪演ぶりが際立ってました!

...ding-dong!ding-dong!

 

5.Bat-Signal

この映画を見て、私は、バットマンがかなり好きになってしまいました。

ボイスチェンジャーや数々の装備品!興味深い持ち物が沢山!

それに、バットモービル!水面がザバッと割れてバットモービルがその中に入っていくシーンとか、凄くカッコ良かったです。あれは、つまり地下駐車場ですよね?

もし子供の頃にバットマンが好きになっていたら、きっと色んなバットマングッズが欲しくなって大変なことになっていただろうなあ…なんて容易に想像が付きます。

勿論、バットマンの見た目や持ち物だけでなく、そのキャラクター性も好きになりました。暗く悲し気な雰囲気に加えて、恐怖を与えるヒーローって、何だか普通のヒーロー像とは違っていて、興味を惹かれてしまいます。

それに、ブルース・ウェインと、執事のルフレッド*20との会話もユーモアがあって、面白かったです。

バットマンブルース・ウェインの素敵な所は沢山あるけれど、それもこれも全ては、演じたベン・アフレックが最高にバットマンに嵌っていて、魅力的だったから、これに尽きます。

でも、これ程までにベン・アフレックバットマンはカッコイイのに、ベン・アフレックバットマンを演じるのは今回が初めてと知って、とても驚きました。

そこで、バットマンを演じた歴代俳優を調べてみると、なかなかの豪華な面々で、この豪華さにもまた驚きました。

歴代のバットマンにそれぞれファンが付いているでしょうから、受け継いで演じていく俳優さんは、その度に相当大変そうですね。

今回のベン・アフレックバットマン、歴代のバットマンファンにはどう映ったんでしょう?

少し検索して見たら、ベン・アフレックが役を引き受けた時、結構な反発があったことが分かりました。やはり「受け継ぐ」のって大変ですね!

 

バットマン役ベン・アフレック、バッシングを受ける準備をさせられていた! - シネマトゥデイ

バットマン役に決定後、ワーナー・ブラザーズから事前にバッシングを受ける準備をさせられていた」とベン・アフレック自身がトークショーで明かしたことを伝えた、2013年9月19日の記事。

2016/04/16 21:18

マット・デイモン、新「バットマン」ベン・アフレックへのバッシングに反論 - シネマトゥデイ

マット・デイモンが、ベン・アフレックバットマン役挑戦について「素晴らしいことだ」「ベンは最高のバットマンになるはずさ」とコメントしたことを伝えた、2013年8月29日の記事。

2016/04/16 21:18

 

映画公開前に色々反発があったにせよ、今回の映画を実際に見た人達から、結果的に好評の声が多かったらいいのにな、と思いました。少なくとも私はベン・アフレックバットマン、本当にとても好きです。(マスクも凄く似合ってるし。)

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』は、明らかに続きがありそうな終わり方だったので、またベン・アフレックバットマンを演じてくれるなら是非是非見たいなと思いました。

 

6.謎の<メタ・ヒューマン>達 

ストーリーの中で、他にも謎の<メタ・ヒューマン>らしきキャラクターの存在が仄めかされていました。

例えば、レックス・ルーサーの<メタ・ヒューマン>データファイルの中であったり、ブルース・ウェインだけが見た「幻」みたいな<メタ・ヒューマン>だったり。

詳しく語られないままだったので、今の段階で分からなくても構わない登場人物なのかな、と思いました。つまり、今後明かされるという意味で、今作では謎のままでいいのかな、と理解しました。

実際、ブルース・ウェインが「仲間を探そう」と言っていたことからも、これから出会う<メタ・ヒューマン>達なのかもしれないですね?どうなんでしょう?

 

 

…ってことで、色々と気になったシーンをいくつか挙げてみましたが。私は、こんな感じでバットマンとスーパーマンの世界を見ました。この作品を切っ掛けにして、過去の作品を見てみたいな!と思ってます。先ず何から見たらいいのかな?折角だから、もうちょっと詳しくなりたいな!

 

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生は、私のように全然知らないまま見に行っちゃっても、全然楽しめちゃう!大迫力の映画だと思います。

後は…好みの問題だけかな??

 

 

因みに、バットマンと言えば、「ヴァル・キルマーU2」という私のイメージは、どうやら1995年バットマン フォーエバー*21という作品だったようです。この映画で、U2Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Kill Meという曲が使われていたみたいです。そう言えば、U2のMVを昔ヘビロテしてたかも。

↓これは、Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Kill Me のLive ver.(U2 VEVO


U2 - Hold Me, Thrill Me, Kiss Me, Kill Me (Live)

 

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私のブログにもバットシグナルが?

*1:原題は、Batman v Superman : Dawn of Justice

*2:演じるのは、ベン・アフレック

*3:演じるのは、ヘンリー・カヴィル

*4:演じるのは、ジェシー・アイゼンバーグ

*5:アメリカの著名な音楽家、1891-1964年

*6:演じるのは、エイミー・アダムス

*7:演じるのは、カラン・マルヴェイ

*8:演じるのは、ダイアン・レイン

*9:演じるのは、ローレンス・フィッシュバーン

*10:1939年、原題はThe Wizard of Oz

*11:演じるのは、ジュディ・ガーランド

*12:演じるのは、ガル・ガドット

*13:2003-2007年

*14:演じるのは、レイチェル・ビルソン

*15:演じるのは、アダム・ブロディ

*16:The O.C. 1st Season 第13話『クリスマカー(The Best Chrismukkah Ever)』

*17:Is She With You ?

*18:原題は、The Accomplice

*19:演じるのは、アラン・デイル

*20:演じるのは、ジェレミー・アイアンズ

*21:原題は、Batman Forever